ヘッドホンの5極 3.5mm ミニプラグを3極に変換するケーブル

ヘッドホンの5極 3.5mm ミニプラグを3極に変換するケーブル

以前、5極の3.5mmミニプラグ(ソニーのノイズキャンセル対応)を3極の3.5mmステレオミニプラグに変換するアダプタを自作しました。ですが、スマホ等に使用するにはケーブル付きの方が扱いやすいと感じたので、今回は変換ケーブルタイプを製作しました。

製作した変換ケーブルはこれです。

ケーブルの片側にステレオミニジャックがあります。このミニジャックは5極対応になっています。ソニーのノイズキャンセル対応のヘッドホンの5極のミニプラグをここに挿入します。反対側は一般的なステレオミニプラグになっているので通常のヘッドホンとして使用できます。

5極 3.5mm ミニプラグ 3極変換ケーブル

使用した材料

3.5mmの5極ミニジャック(マル信無線電機、M03-A10A0)、3.5mmステレオの延長ケーブル (100均 Can-Do) 、ポリウレタン電線(UEW 直径 実測で0.15mm)、ポリイミドテープ、エポキシ接着剤(100均 Can-Do)、熱収縮チューブ、ハンダ。

3.5mmの5極ミニジャックです。ノイズキャンセリングの実験用にと、以前購入していたものを使用しました(前回プラグアダプター製作で使用したものと同じです。写真の流用しています)。

3.5mmの5極ミニジャック(マル信無線電機、M03-A10A0)
3.5mmの5極ミニジャック(マル信無線電機、M03-A10A0)

3.5mmステレオミニプラグです。プラグの差し込みの棒の部分は取り外し、先程の3.5mmの5極ミニジャックのカバーとして使用します。

3.5mmステレオミニプラグ(マル信無線電機、MP-013LC)

3.5mmステレオミニプラグの本体部分。

3.5mmステレオミニプラグ(マル信無線電機、MP-013LC) 本体

製作

簡単に流れを説明すると、ミニプラグ金属部分を3.5mmミニジャックの取付部として加工、3.5mmジャックをその取付部に エポキシ接着剤で固定 。3.5mmミニプラグの延長ケーブルを切断し、ステレオミニプラグのカバーの穴にケーブルを通す。ケーブルと 3.5mmミニジャック を接続。ミニプラグのカバーをミニジャック取付部にねじ込みして完成!

3.5mmステレオミニプラグの本体部分をバラバラに分解

3.5mmステレオミニプラグの本体は、5極のミニジャックの取付部としてネジがついている部分を使用します。プラグ先端と反対の部分のカシメてある部分(写真ではプラグの中心部分)をドリルで削り取りバラバラにしました。作業の際にはミニバイスでプラグを固定して行いました。

3.5mmステレオミニプラグ(マル信無線電機、MP-013LC) 本体の分解

3.5mmステレオミニプラグの本体の分解後

写真の上から3番目の部品は5極のミニジャックの取付部として、4番目の部品はケーブル固定部として写真左側のリングがある側を切断して再利用します。

3.5mmステレオミニプラグ(マル信無線電機、MP-013LC) 本体の分解

3.5mmミニジャックの取付部の加工

3.5mmステレオミニプラグの本体のネジ部分がついている部品(上の写真では上から3番目の部品)を5極のミニジャックの取付部として加工します。ドリルで穴を大きくしてミニジャックがぴったり収まる大きさに加工します。さらに、そのままだとネジ部分が ミニジャック の取付に干渉してしまうので、うまく収まるように削り取ってしまいます。加工時に肉厚不足で破損しないように注意して行いました。

3.5mmステレオミニプラグ(マル信無線電機、MP-013LC) 本体の加工

加工後 (円筒の出っ張りがあった方から撮影)

3.5mmステレオミニプラグ(マル信無線電機、MP-013LC) 本体の加工

加工後(ねじ側から撮影)

3.5mmステレオミニプラグ(マル信無線電機、MP-013LC) 本体の加工

5極ミニジャック接着面の穴を塞ぐ

穴から接着剤が侵入すると内部の板バネの動きが渋くなる可能性があるので穴の部分だけにポリイミドテープを貼って塞ぎます。テープの面積が大きいと接着強度に影響するので必要最小限としました。ポリイミドテープを使用したのは単に手持ちにあったからで深い意味はありません。写真ではちょっと見づらいかもです(写真を取り忘れたので前回のアダプター製作時の写真を流用しています)。

3.5mmの5極ミニジャック(マル信無線電機、M03-A10A0)の穴を塞ぐ

5極ミニジャックを3.5mmミニジャックの取付部に接着

エポキシ接着剤で5極ミニジャックを 3.5mmミニジャックの取付部に隙間を充填しつつ接着します。位置合わせは現物合わせにて合わせ込みました。 接着後は通常使用では外れない十分な固定ができているようです。接着に先立ち、写真左下の端子の配線が接着後は行いにくい感じでしたので、予め ポリウレタン電線 を接続し引き出しておきました。

3.5mmの5極ミニジャック(マル信無線電機、M03-A10A0)にネジ取付

5極ミニジャックにケーブル固定部を接着

ケーブル固定部( 3.5mmステレオミニプラグの本体を分解した一部)を エポキシ接着剤で5極ミニジャックの背面(端子がない面)に隙間を充填しつつ固定します。ケーブル固定部はリングがある側は切断し取り除いて使用しています。 切断位置、取付け位置は現物合わせです。

3.5mmの5極ミニジャック(マル信無線電機、M03-A10A0)にケーブル固定部接着

3.5mmステレオミニプラグ延長ケーブルを切断、ミニプラグのカバーに通す

3.5mmステレオミニプラグ延長ケーブルを切断し、ミニプラグのカバーに通します。ケーブルの先端部分にはかしめ時の保護のため熱収縮チューブをかぶせておきました。ケーブルの被覆はむいて中の線材をむき出しにしておきます。

 3.5mmステレオミニプラグ延長ケーブル 100均

ケーブル先端の被覆を向いておきます。

5極 3.5mm ミニプラグ 3極変換ケーブル 製作

5極ミニジャックのケーブル固定部にケーブルを固定

5極ミニジャックに取り付けたケーブル固定部にケーブルを通して熱収縮チューブの上からかしめ、ケーブルを固定します。

5極 3.5mm ミニプラグ 3極変換ケーブル 製作

各端子を配線

各端子を配線します。5極ミニジャックの各端子はミニプラグのカバーに干渉しないようにあらかじめ若干折り曲げておきます。 各端子の対応は写真の通りです。 5極ミニジャックの先端は写真では左下部分( あらかじめポリウレタン電線 を配線しておいたところ)に対応。5極ミニジャックの右上の端子はミニプラグのGNDに対応、5極ミニジャックの中央下はミニプラグの先端から2つ目に対応します。 5極ミニジャックの右下、中央上の端子はMICに相当する部分ですが、3極のミニプラグには対応する部分がないのでどこにも接続しません。

5極 3.5mm ミニプラグ 3極変換ケーブル 製作

カバーを取り付けて完成

ミニプラグのカバーに5極ミニジャックに固定したねじ部分をねじ込んで取り付ければ完成です。一度取り付けると外すのはちょっと大変なので動作確認してから取り付けました。実はミニプラグの根本部分の樹脂はスマホケースとの干渉を避けるためにカッターで少し取り除きました。

5極 3.5mm ミニプラグ 3極変換ケーブル 製作

まとめ

前回のプラグアダプタータイプと同様にとても満足な出来栄えです。 市販品がみつかれば製作する必要はありませんでしたが、うまく製作出来てよかったです。

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